抗がん剤治療の副作用緩和へ。「支持療法」先進の取組み(朝日新聞)|
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新聞

朝日新聞 2017年7月30日付朝刊

抗がん剤治療の副作用緩和へ。「支持療法」先進の取組み

♦記事のポイント

がん細胞と闘うための抗がん剤治療ですが、本来の効果を得るためには中断せずに続けることが必要とされています。けれども、吐き気や痛みなどの副作用に苦しむ人は多いものです。そうした人たちを支援する「支持療法」の先進とされる県立静岡がんセンターの取り組みが紹介されています。抗がん剤の副作用で苦しまれている方、悩まれている方にとって役立つ情報です。

♦記事の役立て方

ご本人やご家族の方で、抗がん剤治療の副作用で苦しみ、悩まれている人たちに役立つ情報です。

♦記事の内容と検証

県立静岡がんセンターの中島和子看護師長によると、副作用に苦しむ患者さんでも最後まで治療を続け、本来の抗がん剤治療の効果が得られるようにサポートするのが支持療法だといいます。そして記事には、手術、放射線治療についても説明されています。

≪がん治療の3本柱は、手術、放射線、抗がん剤による治療。だが、治療に伴い身体に様々な変化が現れる。例えば、胃がんでは、手術で胃を切ると急に気持ちが悪くなることも。手術で便秘になったり、腹にガスがたまったりすることがあるが、支持療法はこうした患者の状態を的確に把握し、便秘を起こさないように歩行を勧めたり、水分を摂る目安を示したりする。患者が普通に食べ、普通に排泄ができるように、というのが目標だ。放射線治療も途中でやめると、見込んだ成果が出ないため、治療を完遂できるようにサポートする。食道がんの治療では、患部に放射線を当てると、喉がやけどをしたように痛んだり、しみたりして、食べものが食べられなくなることがある。痛みがある間は栄養補給を点滴に代えるなど、治療を続けられるようにする。≫(同記事より 以下同)

このように、抗がん治療だけではなく、がん治療における副作用を緩和するのが支持療法の役割としています。

■医療進歩、重要性増す支援

がん医療が発展して、通院治療が増えてきたことには、飲み薬の抗がん剤ができて、吐き止めの薬も進歩したことで、自宅でできるようになってきましたと、同がんセンター副院長の鶴田清子看護師が話しています。一方で、効果の強い新たな抗がん剤の登場などによって、今までにない副作用を訴える人も出てきています。同がんセンターが全国のがん体験者を対象とした実態調査を、次のように発表しています。

≪副作用など「薬物療法に関連した悩みや負担」があると答えた人は2003年は19.2%だったが、13年には44.3%と2倍以上に増えた。「心の苦悩は」48.6%から34.5%に減ったが、「症状・副作用・後遺症」の悩みは15.1%から20.7%になった。≫(同市より 以下同)

こうした傾向を踏まえて、同がんセンター消化器内科部長の安井博史医師は、「いかに副作用を減らしてあげるかが支持療法の基本的な考え方だ。支持療法が上手くいかないと、薬は続けられないし、思った効果が得られない」と説明しています。

■情報共有、患者も主体的に

同がんセンターでは、処方した抗がん剤の副作用や対処法といった情報を冊子にまとめ、患者さんにも内容を理解してもらう「情報処方」を始めています。医療スタッフの情報共有だけでなく、患者さんも「治療チームの一員」という意識を持ってもらうためです。

≪通院治療が増え、患者が医師と接するのは一般的に2~3週間に1回。副作用の出方は年代や性別によっても違うため、患者に自宅で出現時期なども記録してもらう。吐き気などの出方を把握すれば、事前に抑えることができる。≫

つまり、今まで以上に患者さんにも状況を理解してもらうことが大切になると、安井博史医師は説明しています。

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