『「がん」では死なない「がん患者」』東口高志著(書籍)|
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書籍

『「がん」では死なない「がん患者」』東口高志著(光文社刊) 

がん患者の大半が栄養不良による感染症で亡くなっている

♦本書のポイント

がん大特集として『抗がん剤』が取上げられています。「抗がん剤は本当に有効なのか?」との疑問に対して、その有効性、副作用の問題などについて、医師が答えています。その上で、抗がん剤治療の危険性が明らかにされています。

♦本書の役立て方

人生最後のときまで食べたいものを食べ、がんを抱えても、本来の寿命までいきたい人にとって参考になる書籍です。

著者紹介

三重大学医学部卒、第一外科局、研究科終了後に、講師、鈴鹿中央総合病院外科医長などを経て、現在、藤田保健衛生大学医学部外科教授。1998年に日本初の全科型栄養サポートチーム(NST)を設立し、全国2000の医療施設でNSTが稼働している。

♦本書の内容と検証

「がんで入院している患者の3割は栄養不良です」と著者は指摘しています。その結果、入院中に感染症で亡くなる人や歩いて入院した人が退院時には歩けなくなったりするなど、高度栄養障害に陥っている実態が浮かび上がってきました。その背景には、がん患者の栄養管理を軽視してきた日本の病院の"常識"があったとしています。そこで著者は、がん患者の栄養管理という観点から、日本で初めて全科型栄養サポートチーム(NCT)という制度を開設して指導し、全国で2000の医療施設でNSTが稼働されています。

本書は、がんと栄養について次のような構成で進められています。

  • 序章:病院で「栄養障害」がつくられる
  • 第1章:がんと栄養をめぐる誤解
  • 第2章:症状や病気が違えば栄養管理も異なる
  • 第3章:老いと栄養
  • 第4章:栄養についてもっと知る
  • 終章:食べて治す

著者が本書で訴えているのは、がん患者の栄養管理の重要性です。がんで入院しても、がんで死ぬ人はたった2割として、「実は、がん患者の死因を調べたデータでは、その8割近くががんではなく、感染症で亡くなっているのです」と指摘しています。

感染症とは、食べ物などが誤って肺に入る誤嚥性肺炎、血流にばい菌が入ることで起こる敗血症、カテーテルからばい菌が入るカテーテル敗血症など、様々な原因が上げられます。これは免疫機能の低下によるもので、栄養障害によってもたらせているといいます。そのメカニズムを次のように説明しています。

「栄養障害とは、栄養素のバランスが崩れることによる代謝障害で、代謝とは生命維持に必要なエネルギーを作ったり、筋肉などの組織をつくるために、私たちの体内で起こる生化学反応を指します」とした上で、栄養障害に陥ると、免疫機能を低下して、健康な人なら何でもない弱いばい菌ですら感染症になってしまったり、一旦感染すると回復が難しくなってしまうのです。いかに栄養が大切かわかります。

本書では、がん患者の人たちにとって栄養不良、栄養障害とどう対処していけばいいかが示されています。人生最後のときまで食べたいものを食べたい、がんを抱えても本来の寿命まで元気に生き抜くために、「食べて治す」という、私たちが知っておきたい栄養管理についての知識を得ることができる書籍です。

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